便秘のくすり

【授乳中でもOK】市販の便秘薬はどれを使えば安心か迷われているお母さんに

2020-08-25

出産が終わって授乳のし始めは、赤ちゃんのお世話(授乳)にかかりっきりになるため、普段お通じがよいひとでも便秘になるひとが少なくありません。

授乳中の便秘は、「歩く量が少なくなってお腹への刺激が減ること」もきっかけのひとつです。

授乳中には「適度な運動をする時間」も、「水分と食物繊維の多いバランスのよい食事」を用意することも、体力が続かなくてそこまで気が回らないというのが実情ではないでしょうか。

インターネットや雑誌の子育て特集を見ていると、授乳中に飲めるお薬として酸化マグネシウム・ビサコジル・ピコスルファートナトリウムを配合した便秘薬が紹介されています。

この記事では、授乳中のお母さんでも安心して使える市販の便秘薬の選び方をご紹介します。ご購入の際の目安としてご活用ください。

この記事で紹介すること

①「授乳中に気をつけて欲しい便秘薬の成分」②「授乳中でも使える具体的なお薬の選び方」を紹介しています(※目次の青色のリンクをタップorクリックすることで目的の場所まで移動できます)

授乳中は赤ちゃんのために避けてほしい便秘薬の成分があります

市販の便秘薬には、お母さんが服用したせいで赤ちゃんも下痢になってしまうお薬があります。

便秘薬が使えなくて途方に暮れた経験のある先輩ママも多いのですが、

お腹の圧迫感が我慢できなくなって便秘薬を使おうと思ったら、「赤ちゃんも下痢を起こす可能性があるので授乳中は避けてください」と注意書きが書いてあったりしますよね。

注意書きの理由は、便秘のお薬のなかには母乳に成分が混ざってしまって、授乳後に赤ちゃんが下痢をしてしまう成分があるからです。

例えば「カサントラノール・センナ・センノシド・ダイオウ・ヒマシ油」などは、授乳中に服用してしまうと母乳中に含まれた成分が原因で赤ちゃんも下痢を起こしてしまいます。

関連記事【授乳中の服用NGな便秘薬】母乳を通じて赤ちゃんが下痢になります(クリックorタップで関連記事に移動します)

授乳中に使える市販の便秘薬

授乳中のお母さんでも我慢しなくてもいい市販の便秘薬の一例です。
の成分 代表的な市販薬
①酸マグネシウム 3Aマグネシア
酸化マグネシウムE便秘薬
コーラックMg
②ビサコジル コーラックII
ビューラックA
③ピコスルファートナトリウム ピコラックス
ビューラックソフト
④水酸化マグネシウム 錠剤ミルマグLX
ミルマグ液

授乳中の便秘に酸化マグネシウムの便秘薬を選んでほしい理由

マグネシウム便秘薬は、毎日使っても便が出にくくなる副作用がありません。便秘が解消したらその日にすぐ止められます。

赤ちゃんに影響のない便秘薬のなかで、効き目の強さだけを求めるなら「①ビサコジル→②ピコスルファートナトリウム→③マグネシウムの順で効果を実感しやすいです。

ですが長期間便秘薬を使って便が出にくくなる副作用の少なさでは「①マグネシウム→②ピコスルファートナトリウム→③ビサコジル」の順番になります。

授乳中の便秘薬は、長期間使ってもクセになりにくい「マグネシウム便秘薬」を第1選択に選んでください。

授乳中の便秘は慢性化しやすく、便秘薬で便秘は解消できても便秘薬を使わないと便が出なくなるのは困りますよね。

関連記事【ミルマグ・マグミットと同じ成分】病院で処方された便秘薬と市販薬の効き目の違い」(クリックorタップで関連記事に移動します)

酸化マグネシウムのおすすめ便秘薬は3Aマグネシア

酸化マグネシウム配合の便秘薬を選ぶ場合

何日も便秘が続くと、便に含まれる水分量(約 70 ~ 80 %程度)が減少してカチコチに固く出しにくい便になります。

酸化マグネシウムは固くなった便に水分をプラスして、柔らかく出しやすい状態にしてくれます(他の便秘薬と比べてお腹の痛くなりにくい非刺激性便秘薬)

市販のお薬には、①身体から水分を多く集めてカチカチになった便をやわらかくする効果の高い「3Aマグネシア

②マグネシウム特有の苦味が少なく女性でも抵抗なく飲みやすい「酸化マグネシウムE便秘薬(ほのかなレモン風味)」

③コーラックシリーズのなかで唯一酸化マグネシウムを配合した「コーラックMg

お通じをよくする乳酸菌と酸化マグネシウムが配合された「ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬 」などが販売されています。

個人的な使用感では酸化マグネシウムE便秘薬が独特の苦味が少なくて飲みやすいですが、人工甘味料が気になるお母さんは3Aマグネシアをおすすめします。

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関連記事【カチカチ便秘】酸化マグネシウム便秘薬の効果的な飲み方と服用のタイミング(クリックorタップで関連記事に移動します)

ビサコジルのおすすめ便秘薬は大正製薬コーラックⅡ

ビサコジル配合の便秘薬を選ぶ場合

ビサコジルはお薬の力で腸をしっかり動かすので、頑固な便秘にも効果が現れやすい便秘薬です。

ビサコジルの便秘薬は、腸の粘膜に働きかけて便を出しやすくするぜんどう運動を促してくれます(※ただし、腸をお薬の成分で直接刺激する分だけお腹が痛くなりやすいです)

授乳中でも服用できるお薬には、ピンクの小粒の「コーラック・コーラックファースト・コーラックII(大正製薬)」のほかに、「 ビューラックA (皇漢堂製薬)」などがあります。

コーラックⅡは、ビサコジルと便そのものをやわらかくする成分DSS(ジオクチルソジウムスルホサクシネート)が配合されたコーラックの上位版の便秘薬です。

DSSは小林製薬のオイルデル(便秘薬)にも配合されている成分です。コーラックⅡはビサコジルとDSSの相乗効果でカチカチになった便をスルッっと出しやすくしてくれます。

ビューラックってどんなおくすり?って知りたい方は→「関連記事ビューラックは授乳中に服用しても母乳で赤ちゃんが下痢をする心配が少ない便秘薬です」も参考にしてみてください。

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注意ポイント

同じコーラック製品でも、「コーラックハーブ」には母乳を飲んだ赤ちゃんが下痢をする成分が配合されていますので避けてください。

参考コーラックファーストはビサコジル5mg。コーラック(ビサコジル10mg)・コーラックⅡ(ビサコジル15mg+DSS)・ビューラックAには15mgのビサコジルが配合されています。

ピコスルファートナトリウムのおすすめ便秘薬はピコラックス

ピコスルファートナトリウム配合の便秘薬を選ぶ場合

効果は中くらいです。過去にビサコジルの便秘薬でお腹が痛くなるなど、便秘薬に苦手意識があるお母さん向けにご提案することがあります。

ビサコジルは胃と腸を刺激しやすい便秘薬ですが、ピコスルファートナトリウムは胃には作用せず腸に届いてから効果を発揮する便秘薬です。

ピコスルファートナトリウムは、大腸に住みついている腸内細菌によって分解されると、その分解物の刺激でぜん動運動が活発になります。ビサコジルに比べると直腸に与える刺激も弱め(穏やか)になります。

ピコスルファートナトリウムの便秘薬には、佐藤製薬の「【第2類医薬品】ピコラックス」と皇漢堂製薬の「【第2類医薬品】ビューラック・ソフト」が販売されています。

関連記事ビサコジルとピコスルファートナトリウムの効き目の違い(タップorクリックで関連記事に移動します

参考即効性を求められる方は坐薬タイプの便秘薬も選択肢のひとつに

坐薬タイプの便秘薬は内服薬と比べて速効性が高くなります。

通常授乳中は便秘が長期化しやすいため、長期間の服用でも便が出にくくなりにくいマグネシウムの飲み薬をおすすめします。

ですが、長期間の使用を避けるのであれば坐薬も使用できます。

授乳中に使える坐薬については関連記事【速効性のある便秘薬】坐薬タイプのコーラック坐薬とオイレスAの違い(タップorクリックで関連記事に移動します)も参考にしてみて下さい。

 

ご参考になれば幸いです。

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