風邪のおくすり

子供の急な体調不良に役立つお薬と救急箱に入れておきたい応急グッズ

お子さんの体調不良でよく起こる代表的なものには、風邪、下痢・腹痛、耳や鼻の不快感、皮膚トラブルなどが挙げられます。

例えば、風邪やインフルエンザのときは、発熱、頭痛、悪寒。くしゃみ、鼻水・鼻づまり。せき、喉の痛みを含む全身の痛み、食欲不振、倦怠感など。

下痢や便秘のときは、腹痛、軟便、水様便、便秘、お腹の圧迫感、発熱、おう吐。耳の感染症は耳の痛み、発熱、聴力低下、耳漏などが特徴の中耳炎。

皮膚トラブルは転んで出来たすり傷、虫さされによる諸症状。皮膚のバリアが弱いことによるかゆみ、湿疹、皮膚の赤みなど。

この記事では、お子さんの急な体調不良に役立つ常備薬と手元に準備しておきたい応急グッズをご紹介します。

子供用の風邪薬や解熱剤はアセトアミノフェン配合の医薬品

薬局では、親御さんから「子どもの熱冷ましについてお聞きしたいのですが・・・。」と夕方から夜遅くにご相談をお受けすることが多くなります。

市販薬でお子さん用の解熱剤や風邪薬を選ばれるときですが、子ども用なら解熱鎮痛剤はすべてアセトアミノフェン配合になっていますが、

親子で同じ解熱剤や風邪薬を使う場合は、解熱鎮痛剤はすべてアセトアミノフェン配合の医薬品かどうか確認してください(用法用量にお子さんの対象年齢があるものは親子で使えます)

お子さん用にアセトアミノフェン以外の解熱剤や風邪薬を使ってはダメな理由は、アセトアミノフェン以外の解熱鎮痛剤だと副作用としてライ症候群が起こる可能性があるためです。

お子さんとご一緒に飲めるアセトアミノフェン配合の風邪薬をお探しでしたら、大正製薬の新しくなったパブロンSの微粒タイプが1歳、錠剤は5歳から使用できます。

関連記事子供用の風邪薬の選び方で気をつけたいことについてご紹介します←クリックorタップで記事に移動します

インフルエンザ流行中は大人も子供もアセトアミノフェン配合のお薬を選ぶと安心な理由

風邪をひきやすい時期はインフルエンザの流行する時期と重なるので、この高熱が風邪かどうかわからないということがよくあります。

お子さんはもちろんのこと、インフルエンザ罹患中にアセトアミノフェン以外の解熱鎮痛剤や風邪薬の服用はインフルエンザ脳症の重篤化リスクがあります。

以前薬局に来られた高校生の親御さんに、38度以上の高熱と他の症状からインフルエンザが疑われたので受診をおすすめしたところ、

後日インフルエンザだったのでアセトアミノフェンの解熱剤で良かったと再来店され感謝の意を伝えられたことがあります。

カロナールAなど同じアセトアミノフェンでも成分の配合量が多いものは15歳以下は服用不可のものがあります。ナロンmでしたら7歳から、リングルNは5歳から服用できる解熱剤です。

関連記事インフルエンザの流行期に服用に注意が必要なかぜ薬の成分←ロキソニンやバファリンもNGです

鼻水がうまくかめない子供には鼻吸い器を準備してあげましょう

予防接種によって10歳未満の急性中耳炎は減りましたが、子供は大人より細菌やウイルスが入ってきやすい身体のつくりになっています。

子供は集団生活のなかで風邪にかかりやすく、のどで繁殖した細菌やウイルスが耳管を通って急性中耳炎になりやすいです。

鼻水はバイキンを追い出す防御反応です。鼻水がうまくかめない子は風邪をひいたあとの合併症として中耳炎のリスクが高まります。

鼻吸い器はなくてもいいですが、用意してあげると鼻水がうまくかめない子の手助けとなりますのでお手元に用意しておくと便利です。

鼻吸い器は口吸いタイプの簡易的なものから、手動・電動のハンディタイプ、しっかり吸える電動据え置きタイプなどがあります。

年齢が低いうちは音にびっくりして怖がらないように口吸いタイプや手動のハンディタイプ。大きい子には吸引力のしっかりした電動据え置きタイプがあると重宝します。

鼻水を吸ってあげるとスッキリして気持ちいいですが、3歳未満の子に電動タイプの鼻吸い器を使用すると鼻の粘膜を痛めてしまう恐れがありますので使用は控えてください。

すり傷には消毒液と絆創膏よりキズパワーパッドを使用すると早く治ります

子供はよく転んですり傷をつくりますが、消毒液は痛がって絆創膏もすぐ取れるので手間がかかりますよね。

キズパワーパッドは、バンドエイドの会社さんが2004年から発売している消毒をしなくても貼れる絆創膏で、「貼ると痛みが和らいで傷も早く治る」と評判のバンドエイドです。

キズパワーパッドは、傷口からでてくる身体が自分で傷を治そうとする成分を患部にとどめて、ひざやひじなどのすり傷が治るのを手助けしてくれます。

ただし、動物に噛まれた傷や、出血が止まらない傷への使用はNGです。また、お外で転んで泥とか砂などの異物が患部に入ってしまった傷に使うときは注意が必要です。

お外で転んでできたすり傷はバイ菌がついていますので、そのままキズパワーパッドを使うと傷口にバイ菌も閉じ込めてしまい傷口が痛くなったり赤みや膿の原因になります。

キズパワーパッドを使う場合は使用上の注意をよく読み、せっけんと流水でしっかりとバイ菌を洗い流してから消毒液やクリームなどを塗らずに貼るようにしてください。

参考リンク[Amazon]

関連記事【フルコートF・ムヒアルファEXの違い】アブやブヨに刺された場合の対処法と塗り薬←虫にさされたときのお薬はこちら

子供の下痢や便秘を緩和するには整腸剤を毎日少しずつ続けてください

お子さんに便秘薬を使うと効果がですぎて下痢になってしまうことがあります。また小児の下痢に止瀉薬(下痢止め)を使うのはおすすめしません。

下痢はお腹のなかの悪い菌を外に出す身体の防御反応です。止瀉薬(下痢止め)を使うとお腹のなかに長時間悪い菌がとどまって、原因菌を排出するのが遅れて長引きます。

お子さんのお腹の調子を整えるには、タンニン酸ベルベリンやロペラミド、天然ケイ酸アルミニウムなどの止瀉薬(下痢止め)が入った市販薬は使わないでください。

整腸剤は毎日続けることで下痢や便秘になりにくい腸内環境を整えてくれます。市販の整腸剤で一例を挙げると、宇津こども整腸薬TPなどは昔から指名買いのあるお薬になります。

販売元の宇津救命丸さんは400年の歴史がある子供専門の総合医薬品メーカーさんで、ご紹介した整腸剤は腸内環境を整える乳酸菌と、腸のはたらきを整える酪酸菌。

乳酸菌などの有益菌を増やす手助けをしてくれる糖化菌の3種類が配合された便秘・整腸・軟便に効く整腸剤になります。

関連記事整腸剤を毎日続けることで便秘・軟便の回数が少なくなる理由←クリックorタップで記事に移動します

-風邪のおくすり