市販の便秘薬のなかには、服用した便秘薬の成分が母乳のなかに混ざってしまい、そのせいで赤ちゃんが下痢になってしまうものがあります。
例えば薬局のレジで目にすることの多いタケダ漢方便秘薬にはダイオウ(大黄)
お茶のように飲めて便秘を解消する山本漢方センナ「分包」にはセンナが含まれています。
センナやダイオウは便秘薬の成分が母乳に影響を与えてしまうので、授乳中は服用を避けた方がいい便秘薬です。
授乳中の服用がNGな便秘薬
- 授乳中のお母さんが服用を避けて欲しい代表的な便秘薬
例えば、薬局でもっとも売れている便秘薬からご紹介すると、武田コンシューマーヘルスケア株式会社から販売されている「タケダ漢方便秘薬」だったり、
ゼリア新薬から販売されている食物繊維と生薬が配合された「新ウィズワン」、お茶の代わりに1日一包を煮出して服用する本草製薬の「本草センナ」など。
これらの医薬品には排便を促すぜん動運動を手助けしてくれるセンナが配合されているので、頑固な便秘を抱えている方に人気の医薬品です。
武田コンシューマーヘルスケア株式会社の便秘薬
- クリア:ダイオウエキス
- タケダ漢方便秘薬:ダイオウ
- ハーブイン「タケダ」:ダイオウエキス
タケダ漢方便秘薬は薬局でもっとも売れている便秘薬のひとつですが、母乳に成分が移行するダイオウが配合されています。
ダイオウにはセンノシドが含まれていて、センノシドは母乳を通じて赤ちゃんが下痢になるおそれがあります。
ゼリア新薬の便秘薬
- ウィズワンL:センノシド(センノシドA・B)
- 新ウィズワン:センノシド(センノシドA・B)
- 新ウィズワンα:センノシド(センノシドA・B)
お腹が痛くなりにくく、クセになりにくい植物性便秘薬として人気のウィズワンシリーズには、センノシド(センノシドA・B)が使われています。
ゼリア新薬の便秘薬をご希望の場合は、センノシドが配合されていないウィズワン坐剤か新レシカルボン坐剤Sを選んでください。
山本漢方製薬の便秘薬
- センナ大黄甘草便秘薬:日本薬局方センナ末
- 日局センナ末:日本薬局方センナ末・日本薬局方ダイオウ末
- 日局センナ(ティーバック・袋入り):日本薬局方センナ
- ヤマモトのセンナTS便秘錠:日本薬局方センナ末
- センナ(分包・ティーバック):日本薬局方センナ
- 山本漢方 センナ顆粒S:日本薬局方センナ末
- デトラクサート便秘薬:センナ実末
センナの入ったティーバックを煮出して飲む日局センナを中心に、便秘薬のロングセラー商品が多い山本漢方製薬さんの便秘薬ですが、
センナは母乳に成分が混ざるため、授乳中の服用は避けてください。
エスエス製薬の便秘薬
- スルーラックS:センノサイドカルシウム(センノシドA・B)
- スルーラックプラス:センノサイドカルシウム(センノシドA・B)
- スルーラックデトファイバー:センノサイドカルシウム(センノシドA・B)
女性の便秘薬として人気の高いスルーラックシリーズですが、授乳中に服用する場合は、酸化マグネシウムが主成分のスルーラックデルジェンヌを選んでください。
「スルーラックS・スルーラックプラス・スルーラックデトファイバー」にはセンノサイドカルシウム(センノシドA・B)が配合されています。
大正製薬の便秘薬
- コーラックハーブ:センノシド(センノシドA・B)
- コーラックファイバー:センノシドカルシウム(センノシドA・B)
- 大正漢方便秘薬:ダイオウ
ピンクの小粒で有名なコーラックシリーズですが、コーラックハーブとコーラックファイバーには母乳を通じて赤ちゃんが下痢をしてしまう成分が配合されています。
コーラックシリーズを服用される場合は、コーラックⅡなどセンノシドが配合されていない便秘薬を選んでください。
アラクスの便秘薬
- カイベールC:センノサイド
- カイベールアロエプラス:センノサイド
カイベールCは、大腸を刺激して腸を動かす人気の高い便秘薬ですが、排便を促すビサコジルとともにセンノサイドが一緒に配合されています。
小林薬品工業の便秘薬
- ウエストン・S:センナ末・ダイオウ乾燥エキス
- ウエストンサラ:センナ末・ダイオウ乾燥エキス
複数の異なる効き目の生薬を組み合わせることで無理なく便秘を解消する便秘薬です。
皇漢堂製薬の便秘薬
- 皇漢堂漢方便秘薬:ダイオウ
- センナ錠:日局センナ末
皇漢堂漢方便秘薬は、タケダ漢方便秘薬より価格が安価で安く買えるので愛用者も多い便秘薬です。
皇漢堂漢方便秘薬にはダイオウ(センノシド含む)、センナ錠にはセンナが含まれています。
佐藤製薬の便秘薬
- サトラックス:センナ実
- サトラックスビオファイブ:センナ実
- 三快錠:センナ末
サトラックスは、お腹のなかで膨らんで便をかさましする食物繊維と、排便を促すぜん動運動を刺激するセンナが同時に配合された便秘薬です。
腹痛や下痢などが起きにくく、おだやかに効いてくるので人気の高い医薬品ですが、授乳中は服用を避けてください。
本草製薬の便秘薬
- 本草センナ顆粒:日本薬局方センナ末
- 本草センナ顆粒-T:日本薬局方センナ末
- 本草センナ錠-T:日本薬局方センナ末
- 本草センナ(分包):日本薬局方センナ末
本草センナ(分包)はお茶感覚で飲めるため、山本漢方製薬のセンナと並んで、複数個まとめてご購入される方も多い評判の高い便秘薬です。
小林製薬の便秘薬
- 丸薬七ふく:ダイオウ末
丸薬七ふくは、植物由来の便秘薬で、便秘の程度にあわせて飲む量を加減できる便秘薬です。
江戸時代から300年続く歴史の長い便秘薬なので、親子三代で使ったことがある方もいるロングセラー商品になります。
授乳中NGな便秘薬を服用してしまった場合の対処法
もしセンノシド、センナ、ダイオウが配合された便秘薬を服用してしまった場合は、24時間以内の授乳は避けてください。
例えば、センノシドは服用後8〜10時間程度で薬の効き目が現れてきます。
便秘薬を服用後、まる一日時間を置けばおくすりの影響も少なくなっているので母乳による授乳を再開できます。