夏場になると毎⽇シャンプーしてても洗ってすぐにかゆみが出たり、気がついたら頭皮に赤いブツブツが出来てたりしますよね。
「地肌に汗をかく夏場に、高保湿のシャンプー・コンディショナーが重過ぎるのかな~」とか思って、シャンプーを替えても症状が治まらない場合は頭皮湿疹の可能性があります。
このページでは、頭皮湿疹の原因と対処法を調べていたら頭皮湿疹治療薬に行き着いて、「エフェクトプロ ローション」は他の頭皮湿疹治療薬に比べてどうなんだろうと思われた方のために、
他の医薬品と比較して知名度こそ低いですが、成分だけなら他の製品と遜色ない優れた医薬品であることをお伝えします。
頭皮湿疹を改善する市販薬選び
頭皮にできるブツブツなど頭皮湿疹の主な原因としては、①汗・汚れ②余分な⽪脂③乾燥④紫外線⑤シャンプー・リンス・油性の整髪料⑥ストレスなど複数の要因があります。
頭皮湿疹はこれら外部刺激による複数の原因が絡みあって起こります。一度炎症が起こると、シャンプーなどで汚れや刺激物質を取り除くだけではかゆみは治まりません。
不快に感じるかゆみや炎症は頭皮の防御反応の結果ですが、頭皮のかき壊しなど炎症をさらに悪化させる要因にもなりかねません。
原因となる炎症を鎮めるためには、効き目のしっかりとした抗炎症成分の入ったものを選ぶ必要があります(頭皮湿疹が悪化する前の早めの対策が重要です)
エフェクトプロ ローションをお求めの方に
2018年8月1日再々追記
昨年まで愛用していたエフェクトプロ ローションなのですが、今年3月7日まではいくつか販売先がありましたが、その後通販でも取り扱いがなくなってしまいました。
あれこれ検討した結果、今年は池田模範堂さんの「ムヒHDm」を使用しています。「ムヒHDm」を選んだ理由は、とにかくしみないことを重視した結果です。
男の方だとスーッとする清涼感のある医薬品を好まれる方が多いですが、冷感局所刺激成分(メントール)が入っていると、皮膚が薄い女性の場合、しみたり、逆にヒリヒリ痛かったことがあります。
「ムヒHDm」は、しみる原因のエタノールを無くし、メントールも極力減らすことで効き目はそのままに「ほのかな清涼感を感じるかな」程度の使用感に改良されています。
私の場合は、洗髪後のドライヤーを当てた後にかゆみが強かったので、かゆみをしっかり止める成分が入った「ムヒHDm」を選びました。
メンソレータム メディクイックH GOLD・ムヒHD・ユースキントーヒルとの違い
メンソレータム メディクイックH GOLDは「ステロイド+非ステロイド」、ムヒHDmとムヒHDは「ステロイド」、ユースキントーヒルは「非ステロイド」の抗炎症成分が配合されています。
頭皮の炎症を抑えてくれる効果は非ステロイドよりステロイドの方が断然強いです。頭皮で起きている炎症は「火事で燃えさかる炎」のようなもので、
抗炎症成分は「頭皮でくすぶっているその炎(炎症)」を鎮火する消火器(抗炎症成分)になります(※消火器で炎を消しきれてないと再び燃え上がるのと一緒で、抗炎症成分も症状に見合った強さがないとぶり返します)
かゆみと炎症は比例関係にあるので、その時点で「非ステロイド」だけのユースキントーヒルは候補から外しました。
副作用が気になるステロイドですが、メンソレータム メディクイックH GOLDとムヒHDmは、どちらも患部では効果をしっかり発揮して身体に吸収されると強さが弱くなるアンテドラッグステロイドを採用しています。
後はとにかくかゆみが気になったので、しみないことを念頭に、かゆみ原因物質(ヒスタミン)をしっかり抑える有効成分と荒れた皮ふの回復を助けてくれるムヒHDmを選びました。
エフェクトプロ ローションの抗炎症成分
エフェクトプロ ローションは、不快な頭皮湿疹を治すには原因となる炎症を鎮めるために、
抗炎症効果が高いプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル( Ⅲ群:ストロング)と、グリチルレチン酸(非ステロイド)の2種類の抗炎症成分を承認基準内最⼤量配合しています。
参考ステロイド・非ステロイドの強さ
ステロイドと非ステロイドの強さをイメージで言うと、ステロイドから順に、以下の順番になります。Ⅰ群(ストロンゲスト)とⅡ群(ベリーストロング)は病院で処方してもらうお薬なので市販薬にはこの強さの成分はありません。
- Ⅰ群:最も強い(ストロンゲスト)
- Ⅱ群:より強い(ベリーストロング)
- Ⅲ群:強い(ストロング)
- Ⅳ群:穏やか(マイルド)
- Ⅴ群:弱い(ウィーク)
- 非ステロイド
ステロイドといえば副作用が心配?
不快な頭皮湿疹を治すには原因となる炎症を鎮めることが大切なので、腫れや赤みをおさえる効果の高い副腎皮質ステロイドが使われます。
ステロイドは短い期間であれば副作用のリスクも少なくおさえられますので、症状をおさえる充分な強さを持ったステロイドをさっと塗って短期間で止めることが原則です。
副腎皮質ステロイドと聞くと真っ先に心配になるのは副作用ですが、エフェクトプロ ローションに配合されているステロイドは「アンテドラッグ」と呼ばれる安全性の高いステロイドを採用しています。
参考アンテドラッグステロイド
「アンテドラッグ」ステロイドは頭皮湿疹の患部では効果を十分に発揮し、役目を終えて体内に吸収される時には赤ちゃんにも使えるような弱いステロイドに変化してくれるものを指します。
エフェクトプロ ローションは、メディクイックHやゴールド・池田模範堂のムヒHDと同じ「患部でよく効いて体内に吸収されると低活性化する」アンテドラッグステロイドを採用しています。
ステロイド薬の使用をどうしても避けたい方には、ユースキントーヒルのみが非ステロイドの抗炎症成分を配合した頭皮湿疹の治療薬になりますのでそちらを選んでください。
かゆみに作用する異なる成分
エフェクトプロ ローションは、かゆみに作用する異なる成分を3種類配合
頭皮湿疹といえばシャンプー直後にすら感じるかゆみですが、かゆみは頭皮の炎症によって引き起こされます。
エフェクトプロ ローションにはかゆみの元となるヒスタミンの働きを抑えるジフェンヒドラミン塩酸塩や、頭皮に軽い灼熱感を与えてかゆみを打ち消すクロタミトン、かゆみの伝わりをブロックする局所麻酔成分のリドカインなど、3種類の異なる作用を持つかゆみ止めが採用されています。
最近では「メディクイックH 頭皮のメディカルシャンプー(ロート製薬)」のように「抗菌成分」や「抗炎症成分」が配合されたシャンプーなども販売されていますが、シャンプー選びであれこれ悩むより、先に土台である頭皮の炎症ケアを解決した方が結果的に近道の場合があります。
エフェクトプロ ローションはかゆみのひどい頭皮湿疹にもしっかり対応できます(かゆみを抑える強さはジフェンヒドラミン塩酸塩 >リドカイン >クロタミトンの順です)
また、エフェクトプロ ローションは炎症を治めるだけでなく患部の修復を助ける成分もしっかりしています。
有効成分のはたらき
- 組織修復成分(アラントイン)
- 頭皮湿疹のうっ血など血流を改善する血行促進成分(トコフェロール酢酸エステル)
- 患部の感染を予防する殺菌消毒成分(イソプロピルメチルフェノール)
女性に優しいエフェクトプロ ローション
エフェクトプロ ローションは女性の使用にも配慮してメントールを配合していません
エフェクトプロ ローションは湿疹に直接塗ることが出来るローションタイプですが、皮膚刺激に敏感な女性が使うとピリピリするメントールが含まれていません。
男性の方だとメントールの清涼感を好まれる方が多いですが、スーッとするタイプの成分(冷感局所刺激成分)が入っていると、皮膚が薄い女性の場合、しみたり、逆にヒリヒリ痛かったことあります。
女性の使用感にも配慮してメントール無配合にしているのは「さすがは資生堂さん」って感じですよね。
エフェクトプロ ローションの特徴まとめ
頭皮湿疹治療薬のなかで「エフェクトプロ ローション」は他の商品に比べて知名度が低いですが、頭皮湿疹の改善のために、
- 抗炎症成分2種類(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル・グリチルレチン酸)
- かゆみ止め成分3種類(ジフェンヒドラミン塩酸塩・クロタミトン・リドカイン)
- 組織修復成分(アラントイン)
- 頭皮湿疹のうっ血など血流を改善する血行促進成分(トコフェロール酢酸エステル)
- 患部の感染を予防する殺菌消毒成分(イソプロピルメチルフェノール)など、成分だけなら他の製品と遜色ない成分構成を配合しています。
エフェクトプロローションの使用上の注意点
エフェクトプロ ローションは頭皮湿疹の原因である炎症を鎮めるために、副腎皮質ホルモン(ステロイド)を使用しています。
ステロイドは水痘(水ぼうそう)、みずむし・たむし等又は化膿している患部や、目の周囲、粘膜党など、皮膚が薄い顔面には効果が強く出すぎるので使用を控えてください。
ステロイドは短期間の使用にとどめ、頭皮湿疹が広範囲に拡がる場合にも副作用のリスクを避けるため使用しないでください。(守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなります)
医療機関に継続的に受診されている方へ
また、妊娠や薬のアレルギー、基礎疾患などの個別の事情がある方は使用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
個別の事情の一例としては、(1)医師の治療を受けている人(2)妊婦又は妊娠していると思われる人(3)薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人(4)患部が広範囲の人(5)湿潤やただれのひどい人などです。
資生堂は化粧品だけのメーカーではありません
頭皮湿疹の市販薬だとロート製薬のメンソレータム メディクイックHやゴールド、池田模範堂のムヒHDに比べて知名度の落ちる「エフェクトプロ ローション」ですが、化粧品の製造・販売で有名な資生堂は、もともとは明治5年から東京銀座に日本初の西洋調剤薬局としてスタートした歴史のある会社さんだったりします。
プロモーション上手で、「ブランド価値」を創造することに定評のある資生堂が「エフェクトプロ ローション」のブランディングサイトを立ち上げていないのも不思議な話ですが、成分だけなら他の製品と遜色ない優れた医薬品です。
女性のお肌を研究してきた化粧品メーカーのイメージが強いですが、「エフェクトプロ ローション」もしっかりとした基礎研究の積み重ねで開発された製品ですので、頭皮湿疹の市販薬であれこれ迷っているなら「エフェクトプロ ローション」を選択肢のひとつとして加えてあげてください。
ご参考になれば幸いです