下痢を止めるおくすり

O157など重い出血性大腸炎にはスメクタテスミンを使わないでください

2017-08-26

佐藤製薬の「スメクタテスミン」は、地中海のクレイ(泥)を精製して作られた「天然ケイ酸アルミニウム」を配合した下痢⽌めです。

天然ケイ酸アルミニウム(スメクタイト)は体内に吸収されにくい成分で、有害物質だけを吸着して体外に排出してくれる優れた効能効果を持っています。

ただしスメクタテスミンは、腸内の有害物質を吸着して体外に排出するまでに時間がかかります。

O157など重い出血性大腸炎の原因菌が体内に長くとどまると症状が長く続きかえって治りが悪くなるおそれがあります。

スメクタテスミンはO157の特効薬ではありませんので使用しないでください。

佐藤製薬のスメクタテスミン

天然ケイ酸アルミニウム(スメクタイト)は体内に吸収されにくい成分で、有害物質だけを吸着して体外に排出してくれる優れた効能効果を持っています。

腸の過剰な動きを抑えてくれるタイプの下痢止めと違って、食べ過ぎ・飲みすぎなど夜消化不良による下痢はもちろん。食あたり、はき下し、水あたり、くだり腹、軟便にも良く効きます。

また、腸の粘膜に作用して炎症をしずめてくれるので、つらい下痢にはもってこいの医薬品です。

スメクタテスミンはO-157に使ってはいけない理由

「スメクタテスミン」は、「有害物質だけを吸着して体外に排出」といったイメージから、O157も吸着して激しい下痢などから守ってくれそうな気がしますよね。

実際に下痢の原因となる細菌やウイルスなど原因物質の排出を手助けしてくれるので、細菌やウイルスが原因の下痢にも使用されます。

ですが、原因となる細菌やウイルスを吸着しても原因物質が排出されるまで時間がかかり、腸内に原因物質がとどまる分だけ症状が長引くおそれがあります。

腸管出血性大腸菌(O-157)などの原因菌は、できるだけ早く体外に出すほうが症状の回復が早くなります。

スメクタテスミンは食あたり・水あたりには効果抜群ですが、O-157などの重い出血性大腸炎には使わないでください。

厚生労働省による腸管出血性大腸菌Q&A

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