50代以降の方は、20~30代に比べ、涙に含まれる成分の濃度が約3割減ることが知られています。
最近ではタブレット端末やスマートフォンなどのモバイルデバイスの普及も手伝って、30~44歳ぐらいの壮年期の方でも涙の減少による目の不快感を訴えてこられる方が増えました。
特に「タブレット端末やスマートフォンなどの一点を見つめる動作」はブルーライトの影響で眼にストレスを与え、涙の成分が減少した状態とあいまって「かゆみ」や「充血」など眼病の原因になります。
この記事では、加齢による目のかゆみ・充血・不快感に効く目薬をご紹介します。
涙液不足による目の炎症と重だるさ
特に目を酷使する働き盛りの世代の方で多いのが、朝起きぬけに目が重たく感じたり、目がかすむ不快感ではないでしょうか。
お休み中は目のなかで循環する涙の量が減るため、溜まった⽼廃物が⽬の負担となり、前⽇の疲れとあいまって炎症が起こったりします。
加齢によって涙液が減ると、目を守る抵抗力が落ちて目やにが増えたり、目の炎症が原因のかゆみ、眼精疲労などの不快感に悩まされます。
加齢による目のかゆみや充血などの不快感の原因
通常私たちの目を守る涙液には、細菌やウイルス、空気中のホコリなどから瞳を保護する抗炎症成分「リゾチーム」が含まれています。
「リゾチーム」は歳とともに減少していきますので、瞳の防御機能が低下し外部刺激から影響を受けやすくなります。
また、目を守るために必要なリゾチームとともに、涙液の安定化を助ける「ビタミンA」も歳を経るにつれて減少していきます。
目のかゆみ・充血を緩和する目薬
市販薬の目薬のなかには、涙液を安定させるビタミンAと補給するリゾチーム塩酸塩が補給できる目薬が販売されています。
LIONの「スマイル40メディクリア」は、年齢などからくる目の諸症状にスポットを当てた眼科用薬で、「リゾチーム塩酸塩」と「ビタミンA」が同時に補給できます。
特にビタミンAは、涙液のムチン層にはたらきかけて眼の表面に涙液を留まりやすくする作用があるので、涙液の安定化に役立ちます。
起きぬけの目やにを解消する目薬
加齢とともに増える目やにや重だるさにお悩みの方には、ロート製薬から発売されている新緑水が不快感を解消してくれます。
加齢とともに涙の分泌量が減少すると、細菌やほこりを洗い流すことができなくなり、細菌やほこりが目に刺激を与えて炎症を起こし目やにが増えやすくなります。
ロート新緑水は生薬由来の炎症を沈める成分と、涙液成分を補給することによって目やにや炎症による重だるさを緩和してくれます。
ご紹介した目薬の使用が不向きな方と注意事項
目薬は就寝15分以内には使用しないでください。就寝中は涙の循環がゆるやかになりますので、成分が必要以上に留まり思わぬリスクを招く場合があります。
- 緑内障の方・・・クロルフェニラミンマレイン酸塩(抗ヒスタミン)はかゆみと止めるのに有益な成分ですが、抗ヒスタミン成分全般がもつ副作用として、緑内障を悪化させるおそれがあります。緑内障と診断された方は使用しないでください。
- 卵アレルギーの方・・・]スマイル40メディクリアはリゾチーム塩酸塩(抗炎症酵素)は原材料に鶏卵白由来のものを使用しています。鶏卵によりアレルギーを起こしたことがある人は使用しないでください。
- ソフトコンタクト使用の方は装用中に使用するとレンズを痛める原因になります。使用の際はコンタクトを外してからご利用ください。
ご参考になれば幸いです