眼病予防のおくすり

【簡易版】市販の目薬の開封後の使用期限と保存方法について

2018-11-05

目薬は不快感が気になった時に使ったきりで、「目薬をいつ封を開けたかわからない」という方も多いのではないでしょうか。

目薬は1回で0.03ml~0.05ml点眼できるように設計されていますので、容量が12mlある目薬の場合は約240~400回させる計算になります。

値段の張る高機能目薬をご購入される50代以降の熟年層の男性に多い印象があるのですが、開封後半年以上たった目薬を使い続けた場合。

薬液のなかに雑菌が繁殖したり有効成分が変質して眼に悪影響を与えるおそれがあります。市販の目薬は、防腐剤が入っているものでも、開封後2~3ヶ月を過ぎたものは破棄してください。

市販の目薬の使用期限

  • 目薬は一度開封すると使ってなくても薬液のなかに雑菌が繁殖し感染症のリスクが高まります
市販の目薬の外箱(おもに底面)に記載された医薬品の使用期限は、未開封の場合に品質を保持できる期間です。

医薬品の有効成分は変質しやすいので、封を切って空気に触れさせてしまうと記載された医薬品の使用期限より有効期間は短くなります。

開封後、医薬品の使用期限まで長期間使用し続けるのは目の健康によくありません(使い始めから一ヶ月経った目薬でも、半数から細菌が⾒つかるという報告もあります

市販の目薬は、防腐剤が入っていても開封直後に2ヵ月後の日付を記載するなど。長期間使用しないよう工夫してください。

目薬の冷蔵庫での保管について

  • 目薬は薬液が凍ってしまうと成分が変質します。開封後は、薬液ににごりや浮遊物など異常がないことを確かめて点眼してください。
 市販の目薬は、容器を開封した後はキャップをきちんと閉めて直射日光の当たらない涼しい場所で保管してください。

冷蔵庫での保管は差し支えありませんが、冷気の吹き出し⼝(1℃以下)の近くに置いておくと凍ってしまうことがあります。

目薬を冷蔵庫で保管する場合は、冷凍庫や冷気の吹き出し⼝を避けて、有効成分が結晶化したり薬液の分離が起こらないように気をつけてください。

夏場は室内でも30℃以上の高温になることが多いですが、通常の気温内であれば温度が高くなっても問題ありません。

目薬の保存温度について

  • 市販の目薬は通常の気温内であれば冷蔵庫で保管する必要はありません
厚⽣労働省の医薬品の性状及び品質の適正を図るために定められた⽇本薬局⽅の基準によると、おもに1〜30℃の環境下で安定性を調べる試験が行われています。

市販の目薬は有効成分が気温によって化学反応しないように、安定性を調べるその試験結果に基づいて保存温度が設定されています。

ただし、長時間直射日光が当たる車中(40℃以上)や、薬液が凍結する極端な低温で⽬薬を放置するのは避けてください。

市販の目薬は、しっかりと密栓して直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。

参考室温・常温・冷暗所の目安

  • 温度が⾼くなるほど化学反応は活発になります。雑菌の繁殖は低温の方がゆっくり進行します。
  • 室温で保存・・・おもに1〜30℃の範囲内(冷蔵庫も含む)
  • 常温で保存・・・15〜25℃の範囲内(現時点では、常温指定のものはありません)
  • 冷暗所で保存・・・15℃以下の温度で、直射日光があたらない場所(冷凍庫を除く)

 

 

ご参考になれば幸いです

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