肩こり・腰痛・関節痛のくすり

肩こりに効く温シップと冷シップの使い分け方について

2018-04-11

一般的な肩こりに使われる湿布薬には、温シップと冷シップがあります。

温シップも冷シップも痛みを抑える成分は同じですが、急性の肩こりは患部に熱を持つので冷シップ。慢性的な肩こりは血行不良の解消のため温シップで温めてあげるのが効果的です。

この記事では【温シップ・冷シップ】の特徴と、肩こりの症状による使いわけ方をご紹介します。

温シップと冷シップに配合された成分の違い

温シップや冷シップには【インドメタシン・フェルビナク・ジクロフェナクNa】など、痛みを楽にしてくれる消炎鎮痛成分が配合されています。

 

基本的に、消炎鎮痛成分が同じならば温シップも冷シップも成分の効き目は同じです。例えば、温シップに配合されているカプサイシンやノニル酸ワニリルアミド(どちらも唐辛子の辛味成分由来)は皮膚の表面温度を1~2℃上げてくれる温感刺激と血行促進作用があります。

 

反対に冷シップは、患部を冷やすためにメント ールやカンフル、ハッカ油などの冷感刺激成分が含まれています。冷シップ薬は「患部に冷水でしぼったタオルを当てる」、温シップ薬は「入浴して患部の血行を良くするもの」と同じと思ってください。

消炎鎮痛成分には、サリチル酸メチル・インドメタシン・フェルビナク・ジクロフェナクナトリウム・ロキソプロフェンナトリウムなどが販売されています。

温シップと冷シップを使い分けるための見分け方

温シップと冷シップのどちらを使えばよいか分からない場合でしたら、お風呂に入って患部を温めてみてください。

 

慢性的な肩こりは血行不良を起こしていることが多く、お風呂に入って楽に感じるようでしたら温シップが適しています。

温湿布で血行不良を改善してあげると「痛みの原因となるプロスタグランジン(増痛物質)」が血流に乗って流れていき、炎症を解消しやすくなります。

 

逆にお風呂で温めて違和感や痛みが増すようでしたら、患部が熱を持っている状態ですので冷シップを選んでください。

冷湿布で患部の炎症を冷やすと、「痛みがす~っと引いて」ラクになります。

温シップと冷シップの取り替えるタイミング

商品や配合されている成分によっても異なりますが、冷湿布は5~12時間、温湿布は12時間程度効果が持続すると言われています。

 

1日2回を限度として患部に貼付してください。また、患部に貼るハップ剤(湿布剤)は水分を多く含み蒸れやすいので、仕事中など長時間ご使用される方はテープ剤という選択肢もあります。

 

テープ剤はシップ剤に比べて水分量が少ない分だけ臭いも少なく、剥がれにくい特性があります(ただし皮膚が弱いとかぶれやすいデメリットがあります)

1日1回で済む医薬品をお求めなら、ロキソニンSテープやボルタレンEXテープが他の成分に比べてお薬の持続時間が長くよく効きます(対象年齢15歳以上)

参考温シップと冷シップの使い方を間違えた場合

痛みを抑えるために使われている消炎鎮痛成分は、「温湿布・冷湿布」ともに変わりません。

 

肩こりに限って言えば、急性な肩こりに温湿布を使ったり、慢性的な肩こりに冷湿布を使ったとしても湿布薬の効果は発揮されます。

 

ただ、冷湿布で患部の炎症を冷やすと、「痛みがす~っと引いて」ラクになりますし、温湿布で患部を温めてあげると「じんわり血行が良くなって」肩の重だるさが軽くなります。

ビタミンB12配合の医薬品と消炎鎮痛剤の併用について

例えば、ナボリンSと同じメーカーのナボリンフェルビナク70は併用可能です。「消炎鎮痛剤(シップ薬や塗り薬)」は、ビタミンB12を配合した医薬品と併用しても成分の相互作用(副作用)の心配がありません。

 

ビタミンB12配合の医薬品は肩こりの原因となる末梢神経のダメージを修復してくれます。消炎鎮痛剤は痛みの元となる増痛物質(プロスタグランジン)を抑えます。2種類を併用することで肩こりをより楽にしてくれます。

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