
楽しい旅行を台無しにする吐き気やおう吐・頭痛・めまい・冷や汗など。平衡感覚のバランスをとる三半規管が未発達なお子さんや、平衡感覚が衰えはじめたシニア世代の方々は乗り物酔いしやすくなります。
この記事では、夜行バス・飛行機・船など。長時間の移動に備えた乗り物酔いを防ぐ市販薬の選び方をご紹介します。
移動時間で選ぶ乗り物酔い薬
- 飛行機による海外旅行や船・夜行バスなど移動時間が長い場合⇒持続性タイプがおすすめ
- 移動時間が短い場合⇒持続時間が短くそのつど服⽤できる使用回数の多いものを選ぶ
乗り物酔い薬の持続時間の差による効き目の違い
持続時間が長いほど効果が高いと誤解される方もいらっしゃいますが、乗り物酔いのお薬は持続時間の差によって効き目の強弱が決まるわけではありません。
乗り物酔いの市販薬には、眠気が少なく乗り物酔いに優れた予防効果を発揮する抗コリン成分と、乗り物酔いした後からでも症状を楽にしてくれる抗ヒスタミン成分の2種類が配合されています。
抗コリン成分や抗ヒスタミン成分は、三半規管が処理しきれなくなった平衡感覚の過剰な混乱を抑えて、症状が出るのを緩和してくれるお薬です。

乗り物酔い防止薬の成分
- 抗コリン成分(予防):スコポラミン(眠気少)
- 抗ヒスタミン成分(症状を緩和):クロルフェニラミン(眠気あり)・ジフェンヒドラミン(眠気強め)・ジフェニドール(眠気少)・メクリジン(持続時間長め)など
飛行機・船・夜行バスの長距離移動におすすめの乗り物酔い薬
- 意外に多い「移動中は乗り物酔いを気にせずしっかり休んで、現地で楽しみたい」というニーズ
旅先での乗り物の乗り降りが多かったり、気の置ける友人やご家族との会話や景⾊を楽しみたい方は「眠気が少なく予防効果に優れる市販薬」を選ぶと便利ですが、
飛行機・船・夜行バスなど。長距離移動の乗り物酔いを避けたい方は、眠気は強いけれど目的地までぼんやり寝て過ごせる酔い止め薬をおすすめします。

乗り物酔い薬①アネロンニスキャップ
エスエス製薬のアネロンは、特に吐き気によく効く成分が配合されていて、つらい吐き気にも、めまい・頭痛にもしっかり効きます。
乗り物酔いの予防によく効く「抗コリン薬」と症状の緩和に効果を発揮する「抗ヒスタミン薬」が両⽅配合されているため、予防と緩和どちらでも使えるロングセラー商品です。

乗り物酔い薬②トリブラサイム
トリブラサイムは、夜間など乗り物による移動中に目がさえてしまい、睡眠不足からくる乗り物酔いに悩まされる方にすすめです。
ほかの乗り物酔いの医薬品と比べると眠気は強く出ますが、飛行機・船・夜行バスなど移動中はぼんやり寝て過ごしたい方に適しています。
トリブラサイムは、眠っている間は乗り物酔いがしにくくなることに着目して、鎮静作用のある成分と症状の緩和に役立つ成分を同時に配合した医薬品です。

乗り物酔い薬③センパア トラベル1
効き目の長い持続性タイプは15歳以下のものが少ないですが、大正製薬センパア トラベル1は7歳から使用できるためご家族で服用することができます。
大正製薬センパア トラベル1は、乗り物酔いの予防と緩和どちらの成分も配合されていますので、酔う前だけでなく気持ち悪くなってからも効果を発揮します。

参考3歳未満のお子さん酔い止めの服用について
3歳未満の幼児は乗り物酔いを感じる前庭⼩脳が未発達なため、乗り物酔いのお薬を無理して飲ませる必要はありません(酔い止めの市販薬は3歳から服用できるものもあります)
3歳未満のお子さんが乗り物酔いに似た吐き気や頭痛など症状を訴える場合。体調不良や食べならないものを口にしたことによる胃腸炎や食中毒が最も多く。
また、件数は少ないですがまれに親御さんが知らぬ間に後頭部を打ち付けた外傷など外的要因が原因の場合もあります。

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ご参考になれば幸いです