痔のくすり

【簡易版】市販薬で治療可能な痔と治せない痔の種類

2018-07-26

痔には、外側にできる外痔核(いぼ痔)と、肛門の中にできる切れ痔(裂肛)、歯状線の内側にできる内痔核・痔ろうがあります。

このうち市販薬で治療できるのは「外痔核・切れ痔・軽度の内痔核」の3つです。「痔ろう(あな痔)」と「いぼ痔が外側に出てくる第Ⅲ度以上の内痔核」は専門医による治療が必要になります。

外側にできる外痔核と、肛門の中にできる切れなど。歯状線より下側にできた痔には痛覚神経があるので痛みを感じますが、内痔核には痛みを感じる神経がないので気づきにくいです。

内痔核は進行具合によって【第Ⅰ度~第Ⅳ度】に分類されますが、市販薬で治療できるのは【第Ⅰ度~第Ⅱ度】までです。

市販薬で治療可能な痔と治せない痔の種類

【第Ⅰ度~第Ⅱ度】までの内痔核であれば、坐剤・注入軟膏タイプの医薬品で治療することができます。

第Ⅰ度の内痔核は、排便時に出血があって内側にできた痔核が飛び出さないもので痛みがありません。

また、第Ⅱ度の内痔核は第Ⅰ度より痔核が大きくなって排便時に肛門の外に飛び出しますが、排便とともに元に戻るものを指します。

外痔核(いぼ痔)と切れ痔の治療には「軟膏・注入軟膏」、肛門の内側まで届かない内痔核には「坐薬と注入軟膏」および「内服薬」を使用してください。

ただし、排便時に肛門の外に飛び出した痔核が自然に戻らなかったり、指で押しても戻らない【第Ⅲ度~第Ⅳ度】の場合は市販薬の範疇を超えています。

【第Ⅲ度~第Ⅳ度】の内核時の場合は、市販薬の使用を中止して医療機関を受診してください。

痔ろうは市販薬で対応できません

痔ろうは別名「あな痔」とも呼ばれています。痔ろうは痛みとかゆみが強く、市販薬では対処できません。

痔ろうは歯状線にあるくぼみに大腸菌などの細菌感染が拡がり、化膿して膿がたまった状態です。

症状が悪化すると、1本のトンネルのように膿が皮膚を破って貫通する「痔ろう(あな痔)」になります。

痔ろうは、場合によっては手術が必要になることもあります。痔ろうの可能性が疑われる場合は、市販薬で対処療法をせずに医療機関で医師の診察を受けてください。

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