よく、痔に効くお薬をお求めに来られた方から「痔のお薬で1番効果の強い塗り薬はどれですか」とご相談を受けることがあります。
例えば患部のはれ痛みが強い方には、痛みやはれを抑える効果の高いステロイドがボラギノールA軟膏の2倍配合された「【指定第2類医薬品】ジーフォーL軟膏 20g」をご提案しています。
また、痛みよりかゆみを何とかしたいとおっしゃられる方には、かゆみを抑えるお薬がしっかり入っている「【指定第2類医薬品】オシリア 10g」がおススメです。
ただし繰り返しできるいぼ痔であれば、塗り薬で対処するとともに、いぼ痔の根元となる「うっ血を飲んで治す内服薬」との併用をご提案することがあります。
繰り返しできるいぼ痔の原因は患部のうっ血
- 痛くてたまらないいぼ痔が再発しないようにするには塗り薬とともに内側から治す内服薬が効果的です
事務作業で長時間イスに座り続けたり運動不足で便秘が続くと、肛門付近の軽い違和感があっという間にいぼ痔に変わりますよね。
いぼ痔ができやすい患部には、いぼ痔の原因となる根元(うっ⾎)があります。うっ血は肛⾨にちょっとした負担がかかると悪化し、いぼ痔が再発しやすくなります。
塗り薬をぬってもすぐに再発するいぼ痔は、⼀時的に腫れが治まっただけで根元のうっ血が治りきっていないことが原因だったりします。
痔に効く市販薬には、塗り薬のほかに内服薬も販売されています。内服薬は身体の内側からいぼ痔の原因となるうっ⾎を緩和するはたらきがあります。
薬局で売れている痔の内服薬からご紹介すると、小林製薬の「【第2類医薬品】ヘモリンド 20錠」や佐藤製薬の「【第2類医薬品】内服用ジーフォー 24錠」が人気の医薬品になります。
痔の症状を改善する内服薬①ヘモリンド⾆下錠
- 小林製薬のヘモリンド⾆下錠は、いぼ痔の原因になる肛門付近のうっ⾎状態を改善して、いぼ痔の根元を⼩さくしてくれるいぼ痔専⽤薬です
有効成分の「静脈⾎管叢エキス」は、刺激に弱くなった血管の弾力を高めうっ血を改善するはたらきや、荒れた患部の組織を修復し痛みやかゆみなどの症状を改善してくれます。
ヘモリンド⾆下錠は、いぼ痔の症状が再発したり慢性化して困っている方におススメの内服薬です(ただし切れ痔の緩和には効果は認められていません)
ヘモリンド⾆下錠の効能効果:内痔核、外痔核の症状の緩和(対象年齢15歳以上)
痔の症状を改善する内服薬②内服⽤ジーフォー
- 佐藤製薬の痔の内服薬ジーフォーは、いぼ痔だけでなくきれ痔にも効果がある⼄字湯加⼤棗エキスを配合した医薬品です
いぼ痔、きれ痔、痔の出⾎を緩和するために複数の成分を配合していて、いぼ痔の原因になる肛門付近のうっ⾎状態も改善してくれます。
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カルバゾクロムは、弱った⾎管を丈夫にして痔による出⾎を防いでくれるお薬です。
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ビタミンB2は、皮膚の粘膜の働きを正常に保つ成分です。痔疾患部の粘膜を正常な状態に保つことで痔が治るのを助けてくれます。
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トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)は、⾎⾏をよくするはたらきのある成分です。うっ⾎を改善するはたらきを助けてくれます。
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セイヨウトチノミエキスは、肛⾨付近の静脈の⾎⾏を促進してくれる成分です。痔の原因となるうっ⾎を改善する働きがあります。
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⼄字湯加⼤棗エキスは、いぼ痔、きれ痔に効果がある漢方製剤です。
内服薬ジーフォーの効能効果:いぼ痔、きれ痔、痔の出⾎の緩和(対象年齢15歳以上)
ヘモリンド⾆下錠および内服薬ジーフォーと他の医薬品の併用
- 医療機関で痔の治療を受けている方は自己判断で市販薬を服用せず医師の指示を優先してください
医療機関で継続的な治療を受けている方が市販薬を利用すると、医療行為の妨げになる場合があります。
痔の治療を受けていらっしゃらない方でも、医療機関で継続的な治療を受けている方は処方薬との飲みあわせがありますので利用は控えてください。
上記の要件に該当しない場合でも、1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、同封の添付文書を持って医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。
また、妊婦中は普段は大丈夫なお薬でも薬剤に対してデリケートになっていて体調を崩す場合があります。
授乳中に関しても、服用の際はかかりつけの医師・薬剤師にご相談のうえ服用してください。
ご参考になれば幸いです