水虫のおくすり

間違った水虫ケアは水虫が悪化するので逆効果です

2017-05-03

白癬菌が繁殖しないよう清潔・乾燥を心がけて、毎日かかとや足の裏まで軽石などでなどをゴシゴシとこすっていませんか?

水虫になると皮膚を守るバリアが弱くなります。皮膚に傷口などがある場合は、通常より早く水虫が繁殖する報告データが日本皮膚科学会から発表されています。

白癬菌が皮膚表面に付着しても24時間以内に足をきれいに洗えば感染のリスクを減らすことができますが、ゴシゴシ洗いは皮膚が傷がついて足白癬(水虫)が繁殖するリスクを高めてしまいます。

角質層をゴシゴシこするのは逆効果です

患部をゴシゴシ洗うことは一見して白癬菌に感染した角質層をこすり落とせるような気がしますが、皮膚に傷口などがある場合は逆効果です。

足白癬の症状がある方がゴシゴシ洗いをすると、余計に角質層を傷つけてしまい、そこから水虫が拡がる可能性があります。

二次細菌感染のリスクもあるので、水虫になっている部位のゴシゴシ洗いは絶対に避けてください。

専用の石鹸や、やわらかい足洗いマットなどを活用するなど、患部の汚れを泡で包み込むように優しく洗ってあげてください。

かかとの角質ケアが角化型足白癬の原因に

女性の場合、冬場の乾燥した時期にすべすべかかとを目指して、専用ヤスリやフットケア用品で足の裏の角質処理をされる方も多いですよね。

かかとの角質を落とすフットケアは見た目がきれいになりますが、角質を無理に削りすぎてしまうと健康な皮膚まで傷つけて水虫が繁殖してしまうおそれがあります。

毎年冬になるとかかとの部分にひび割れができてお悩みの方は、角質増殖型の水虫かもしれません。

水虫と区別するためには、一度KOH直接鏡検をお勧めします。KOH直接鏡検は白癬菌は寄生している部位をメスやハサミで採取して、白癬菌がいるかどうか顕微鏡で観察するものです。

検査自体は簡単なものですが、どれが白癬菌でどれがそうでないかを正確に見極めるには信頼できる皮膚科専門医を選ぶことが重要です。

関連記事殺菌力の強い水虫薬をぬったら逆に症状が拡がった経験はありませんか

症状が治まったのに抗真菌薬を使用し続ける副作用のリスクは?

ステロイド剤の場合は長期連用は副作用のリスクを招きますが、抗真菌剤の場合は2~3ヶ月の使用は問題ありません(肌にあわないなどの場合を除く)

むしろ感染部位を拡げないためには、新陳代謝によって角質層の奥に繁殖した白癬菌が表面に押し出されて出てくるまで塗り続ける必要があります。

MICという言葉を知っている人のなかには、「殺菌力が強すぎる水虫薬は肌への負担も大きい」と誤解されている方もいらっしゃいます。

殺菌力という表現から誤解されやすいのですが、MICは少ない量で白癬菌の繁殖をおさえる効果が保てる限界ギリギリの抗真菌剤の濃度を示したもので、肌への負担感の強さを意味するものではありません。

白癬菌はどこにでもいるので、患部を清潔に保ち、お風呂場の足ふきマットやカーペット、スリッパなどなど白癬菌が潜んでいそうな場所の掃除をまめにしたり、

直射日光に当てて、白癬菌の好む湿気を溜め込まないようにしましょう。

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