肥満改善薬

妊娠中の防風通聖散は早産や流産を誘発する危険性があるため使用しないでください

2020-07-11

ダイエットの漢方薬として有名な防風通聖散は、肥満症のほかに便秘を解消する効果にも優れます。

ただし、防風通聖散は妊娠中の女性が服用すると早産や流産を誘発する危険性のある便秘薬です。

例えば、気づかずに愛飲されている方も多いですが、便秘気味の女性に根強い人気があるコッコアポ(コッコアポEX錠・コッコアポプラスA錠など)の中身は防風通聖散になります。

妊婦さんまたは妊娠している可能性のある方は、防風通聖散配合の市販薬は服用しないでください。

妊娠中は、女性ホルモンの影響や、つわりによる食生活の変化。運動量の低下、子宮が大きくなることによる腸管の圧迫などが原因で便秘を起こしやすくなります。

防風通聖散に含まれる大黄・芒硝の生薬は流産や早産を誘発する危険性があります

防風通聖散には、ダイオウ(大黄)とボウショウ(芒硝)という2種類の生薬成分が含まれています。

ダイオウは薬局でも人気の高い便秘薬「タケダ漢方便秘薬」にも配合されているお薬で、生薬のちからで腸を刺激し便を出しやすくします。

ボウショウは硬くなっている便を軟らかくする生薬です。防風通聖散はダイオウ(大黄)とボウショウ(芒硝)を組み合わせることで頑固な便秘をやわらげてくれます。

ただし、ダイオウは子宮を収縮させる作用と骨盤内臓器の充血作用を持っていて、ボウショウも子宮収縮作用があります。

お薬による子宮収縮作用や骨盤内臓器の充血作用は出産に影響するリスク(早産や流産)があります。

妊娠中は、防風通聖散の配合された医薬品の使用は避けてください。

防風通聖散配合の医薬品

  • エバユーススリムF・ココスリム・アンラビリゴールド
  • コッコアポプラスA・コッコアポAP錠・コッコアポEX錠
  • ナイシトール85a・ナイシトールG・ナイシトールZaなど

妊娠と気づかずに防風通聖散を服用してしまったときの催奇形性について

妊娠を知ったときに気になるのは、防風通聖散を含む漢方製剤を服用したことによる赤ちゃんへの影響だと思います。

例えば、さきほどご紹介したコッコアポEX錠の場合。妊娠中に服用して催奇形性が認められたという報告は、現在のところありません(メーカーのクラシエ漢方による

また、防風通聖散は妊娠中の女性が服用すると流早産を誘発する危険性のある便秘薬ですが、誤って服用すると即流産や早産のリスクにつながる訳ではありません。

妊娠に気づいた場合は、その時点で防風通聖散を含む漢方製剤服用を中止して。同封の添付文書(お薬の説明書)を持参して、医療機関を受診してください。

 

 

ご参考になれば幸いです

 

-肥満改善薬