
気温と湿度の下がる冬頃に流⾏するインフルエンザですが、インフルエンザの流行期は風邪をひきやすい時期とも重なります。
風邪だと思い検査をした結果、実はインフルエンザだったと判明することがよくあります。
インフルエンザと思われる初期にアセトアミノフェン以外の解熱鎮痛剤が配合されたかぜ薬を使用した場合。かえって症状が悪化する副作用のリスクが発生します。
この記事では、インフルエンザの罹患が疑われる場合に避けてほしい解熱鎮痛剤をご紹介します。
インフルエンザのときに服用を避けてほしい市販の解熱鎮痛成分

アスピリン・イブプロフェン・イソプロピルアンチピリン・エテンザミド・サリチルアミド・ロキソプロフェンナトリウムなど。
アセトアミノフェン以外の解熱鎮痛剤が配合された風邪薬および解熱鎮痛剤は服用しないでください。
市販薬で売られているかぜ薬や解熱鎮痛剤の一例としては、バファリンAやイブA。ベンザブロックSやプレコール持続性カプセルなどがあります。
かぜ薬および解熱鎮痛剤 | 医薬品名 |
アスピリン | ケロリン・ バファリンA・バイエルアスピリン など |
イブプロフェン | イブA・ルルアタックEX・ベンザブロックS・L など |
イソプロピルアンチピリン | プレコール持続性カプセルなど |
エテンザミド | 新セデス錠・ナロンエース・ノーシン など |
サリチルアミド | パイロンPL顆粒 |
ロキソプロフェンナトリウム | バファリンEX・プレミアム・ロキソニンSシリーズ など |
インフルエンザのときに解熱鎮痛剤服用で起こる健康被害について
- 解熱鎮痛剤によるインフルエンザ脳症の重篤化リスクは小児(15歳未満)に多いものですが、大人が発症しないわけではありません。

ジクロフェナクやメフェナム酸の内服薬は市販されていませんが、アスピリンはバファリンなど知名度の高い医薬品にも配合されている解熱鎮痛剤です。
また、イブA(イブプロフェン)やロキソニンS(ロキソプロフェンナトリウム)なども、アスピリンと同じ非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に分類されているので避けてください。
インフルエンザの応急処置でアセトアミノフェンを選ぶ理由
- インフルエンザの治療薬の邪魔をしないので当日病院に行けない場合の応急処置として服用できます。

市販の解熱鎮痛成分のなかで、アセトアミノフェンは病院で処⽅される抗インフルエンザ薬との併⽤もできる成分になります。
アセトアミノフェンは子どもからお年寄りまで使えるAAP(アセトアミノフェン系)と呼ばれる安全性の高い解熱鎮痛剤です。
(夜間や土日など病院に行けない場合で)高熱や寒気などどうしても耐えられない場合は、アセトアミノフェン単体の解熱成分の市販薬で対処してください。
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インフルエンザでも使用可能なアセトアミノフェン単体の解熱鎮痛薬
- 体温調節中枢に働きかけ熱を下げ、痛みに関与するプロスタグランジンという物質に作⽤することで解熱・鎮痛の両面に効果を発揮します。

医薬品名 | 販売元 |
カロナールA | 第一三共ヘルスケア |
コルゲンコーワAA | 興和 |
タイレノールA | アリナミン製薬 |
ノーシンアセトアミノフェン錠 | アラクス |
ナロンm | 大正製薬 |
リングルN300 | 佐藤製薬 |
小児用バファリン チュアブル | ライオン |
バファリンルナJ | ライオン |
ご参考になれば幸いです。