お薬の疑問

【市販薬でも起こる副作用】偽アルドステロン症について

2017-02-25

偽アルドステロン症とは

特定の医薬品の長期間使用によって、体内のカリウムと塩分・水分のバランスが崩れる(塩分と水分が多くなり、その分カリウムが失われてしまう。)その結果、尿量の現象、むくみ、血圧上昇、頭痛、手足の脱力感などが起こる症状です。

これらの症状は、アルドステロンという副腎皮質から分泌されるホルモンが多く分泌されたときに出る症状と似ていますが、偽アルドステロン症はアルドステロンが増えていないにもかかわらず起こるため、偽アルドステロン症と呼ばれています。

具体的な症状

  • 尿量の減少
  • むくみ(浮腫)
  • 血圧の上昇
  • 手足のしびれ、脱力感
  • 筋肉痛
  • 倦怠感
  • のどが渇く
  • 吐き気・嘔吐(おうと)
  • 筋力低下による起立困難・歩行困難
  • 痙攣(けいれん) 等

偽アルドステロン症の対処方法は

上記に挙げた症状が疑われる場合、初期症状のうちに医薬品の服用を中止して内分泌・代謝を専門とする病院など専門医の診察を受けてください。

市販のおくすりで原因となる成分

原 因 と な る 成 分 主に配合されている医薬品
  カンゾウ( 消炎成分 )
 かぜ薬・鎮咳去痰薬・鼻炎内服薬・鼻炎用点鼻薬・胃腸薬・滋養強壮剤・眼科用薬・うがい薬・漢方薬 など
  グリチルリチン酸( 消炎成分 )
  グリチルリチン酸二カリウム( 消炎成分 )

注意が必要な人:高齢者や小柄な人が原因となる成分を長期間服用後に発症するとの報告があります。

厚生労働省重篤副作用疾患別対応マニュアル

厚生労働省では、今までに報告された重篤な副作用について症状や注意すべき人などをまとめた重篤副作用疾患別対応マニュアルを以下のホームページで公表しています。

厚生労働省ホーム から探す場合→政策について→ 分野別の政策一覧→健康・医療→医薬品・医療機器 →医薬品等安全性関連情報→重篤副作用疾患別対応マニュアルで関連資料を見ることができます。

厚生労働省のホームページに移動する

医薬品の副作用被害にあった場合には

医薬品を適正に使用したにもかかわらず、その副作用により入院治療が必要になるほど重篤な健康被害が生じた場合は、医療費や年金などの給付を行う公的な制度があります。

制度の概要を見る

 

 

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